CREAL ちくらつなぐホテル 案件検討
7月5日から募集開始したCREAL大型案件の「ちくらつなぐホテル」。
素人が素人なりの視点で投資すべきかどうか、検討してみます。
ファンドスキーム
①我々出資者の資金を源泉としてホテルの土地と建物を取得します。
②ホテルのテナントから得られる賃料(マスターリース賃料)を投資家に配当します。
③ホテルの売却代金を基に元本を償還します。
なお、優先出資者は我々投資家(80%)で、劣後出資にCREAL(20%)がついています。
優先出資23,760万円、劣後出資5,940万円、合計29,700万円の調達資金です。
また、想定利回りは1年目:4.0%、2年目:6.0%、運用期間は24カ月となります。
運用期間が長めですねぇ・・・エリア的にも地震や津波が気になりそう。
加えて配当金はホテルの収益に依存するためホテルにお客さんが泊ってくれないときちんと配当が貰えないことになります。
ということでこの案件で気になる点は次の3つ。
Ⅱ配当金はもらえる見込みがあるの?
⇒マスターリース賃料をどう見込んでいるか
Ⅲ元金は戻ってくる見込みがあるの?
⇒売却代金をどう見込んでいるか。
繰り返しますが素人の目線です。あくまでも。(詳しい人はむしろ何見た方がいいか教えてください)
Ⅰについて
・想定は県内で過去に被害の大きかった元禄地震津波(1703年、マグニチュード8.2)を想定。
・色付きエリアは浸水予想地域で、浸水深は黄色<オレンジ<紫<青の順で大きくなっていき、黄色で0~1m、青で3~4m
ちくらつなぐホテルは浸水エリアにはギリギリ入っていないように見えます。
加えて、会員限定情報のため公開はできませんが、地震のリスクも低いと思われますので地震、津波の心配はそこまで深刻ではないと判断しました。
Ⅱについて
1年目のマスターリース賃料は139万円を想定しています(月間)。年間で1669万円です。
ちなみに、マスターリース賃料はホテル運用利益から賄われており、その比率は次の通りです。
さらに言えば、ホテル運用利益はホテル事業利益(下表①)により変動します(②はほぼ固定と思われるので)。
ここで、①ホテル事業利益のうち宿泊売上については次の想定値より算出している模様。
・平均客室単価 32,385円
・稼働率 31.3%
・客室1室あたり売上 10,137円
この稼働率、妥当なのでしょうか?
この値は国土交通省の宿泊旅行系統調査の結果を参考にしてみましょう。
https://www.mlit.go.jp/common/001233148.pdf
千葉県
全体68.6%
旅館30.9%
リゾートホテル81.1%
ビジネスホテル74.1%
シティホテル85.9%
簡易13.7%
ちくらつなぐホテルはリゾート?いずれにしても簡易ではないと思いますのでこれは除外して最低でも30.9%は稼働してくれそう。
ここで、ホテル事業利益に対するホテル運用利益の割合は32.4%、ホテル運用利益に対するマスターリース賃料の比率は58.1%でした。
ホテル事業利益に対するマスターリース賃料は18.8%となります。
仮に稼働率に比例してホテル事業利益が変動するのならば、稼働率31.3%×18.8%=約6%あればマスターリース賃料は返せるということにならないですかね。(そんな単純な話ではない?)
ちなみに2年目については、
稼働率34.5%
ホテル事業利益に対するホテル運営利益の割合29.9%
ホテル運営利益に対するマスターリース賃料比率75.4%
なので、稼働率の最低ラインは7.8%くらい??
ちくらつなぐホテルは全15室なので、2年間通して平均1日1室埋まればいいという話になるので配当が払えない状態になる事はほぼ無いと思いました。
Ⅲについて
これは会員限定情報のため公開はできないですが、不動産調査報告概要書によれば、優先出資分については十分元本回収できるような気がします。
劣後出資のCREALも損失は被りたくないはずなので、おそらくCREALとしては十分担保がとれていると判断しているのでしょう。
まとめ
ちくらつなぐホテルのメインターゲットは東京都の世帯のようですね。東京の人口推移や世帯数推移、宿泊者推移なども補強材料になりそうです。
なんとなく、個人的には投資してもいいんじゃないかなという印象を持ちました。
7月8日現在時点でまだ少し募集金額が残っているのでまだ投資していない方は投資してみてはいかがでしょう?